愛する者との別れ

2020/06/07 Sun 18:38

 ご高齢の女性を今朝看取りました。
ずっと病いのためいろいろな治療を受けられましたが、この春よりお体が弱られ病院で寝たきりとなってしまいました。
これまでご自宅を愛していた方でしたので、ご本人の意思表示ができませんでしたが、息子さんとお嫁さんが「母を自宅に連れて帰りたい」とご希望されました。
私が初めてご自宅へ伺ったとき、住み慣れたお家で,日当たりのいいお部屋に寝ておられました。

私が大変尊敬する神谷美恵子先生の著書「こころの旅」に次のような一節があります。
「気をゆるせる者の中で、安らかにくらすことできれば、老いは自然にゆるやかな形で進行し、死もその棘を失い、やがて自他の区別もなく、時空を超えたまどろみの中でこの世を去って行くのであろう。」(「こころの旅」p181)

今朝の亡くなり方は、まさに「時空を超えたまどろみの中でこの世を去って行く」でした。

愛する者との別れ…看取りがどれほど穏やかなものであったとしても、逝く人と、遺される者の魂の中には、心が引き裂かれるような痛みがあるかもしれません。
しかし神谷美恵子先生は次のように書き残されています。
「愛する者との別れ、といってもほんとうは別れでなく、べつな状態で存在するだけなのだ…」(「人間をみつめて」p94)

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