誰もいない海

2019/09/08 Sun 17:28

 先日、往診に向かう途中の車の中で、ラジオから「誰もいない海」が流れてきました。

「今はもう秋 誰もいない海
知らん顔して 人がゆき過ぎても
私は忘れない 海に約束したから
つらくても つらくても
死にはしないと」

先ほど、ご高齢の女性をご自宅で看取りました。
ご主人様と娘様が本当に献身的に看病されました。
ここ数日、病状が悪くなったとき、ご主人様に何と伝えようと悩みながらお伺いすると、
何も言い出せない私に向かってご主人様が「もうだめかね」と深い悲しみを込めてつぶやかれました。
私はそれに黙ってうなづくしかありませんでした。

そして今日、最期の時がやって来てしまいました。
死亡の確認をした後、ご主人様が、深い悲しみの中からむせび泣いています。
娘様も、そのご主人様を見て涙を流しています。
そして…ご自宅、住み慣れた家自体が、悲しみに包まれています。
(家自体が、住む人が亡くなられたことを、悲しんでいると思うのは、私の錯覚でしょうか…)

「誰もいない海」は次のような歌詞で終わります。

「今はもう秋 誰もいない海
いとしい面影(おもかげ) 帰らなくても
私は忘れない 空に約束したから
ひとりでも ひとりでも
死にはしないと」
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