悲しみの先に希望を描いた

2019/01/19 Sat 22:40

 今日の新聞に新美南吉のことが載っていました。新美南吉は「ごんぎつね」などでご存知の方が多いでしょう。私はさらに美智子皇后様がご愛読という、やはり新美南吉の「でんでんむしのかなしみ」も大好きです。次のようなお話です。
「ある日、でんでん虫は、自分が背負う殻が悲しみでいっぱいになっていることに気がつく。不安にかられ、友を 訪れ、悲しみのあまりもう生きていけないのではないかと語る。すると友達も、いや、君だけではない。自分も同じなんだという。その後もでんでん虫は、つぎつぎと友のもとを訪れ、内心を語るが、かえってくる声は同じだった。でんでん虫はようやく、悲しみを持たない者はどこにもいない事に気がつく。むしろ、生きるとは自分の悲しみを背負うことと同じであることを知る。」
この「でんでんむしのかなしみ」は、2015年の美智子皇后様のお誕生日に発せられたお言葉「この世に悲しみを負って生きている人がどれ程多く、その人たちにとり、死者は別れた後も長く共に生きている人々であることを、改めて深く考えさせられた一年でした。」の背景になっていると思います。
新美南吉は29歳という若さで喉頭結核で亡くなりますが、亡くなる8か月前に次のような文章を書き残しています。
「よのつねの喜びかなしみのかなたに、ひとしれぬ美しいもののあるを知っているかなしみ。そのかなしみを生涯うたいつづけた」

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