愛する者の存在

2014/11/15 Sat 20:33

朝、陽が昇ろうとしている時に、ひとりの男性がこの世を去られました。その方の奥様がご遺体に縋り泣かれる姿に私も涙が止まりませんでした。わずかな期間しか診療することが許されずに最期の時が来てしまいました。でも良い人だった。良い人だった…。昨日までは話すことができたのに…。今、夜の空を見ながら、あの方はどこへ逝ってしまったのだろう…。

幾度も読み返す詩をご紹介します。

〈焼き場で骨を拾う時、(略)愛する者の存在が ただそこにある「もの」だけになってしまったとは どうしても思えない。遺された者の心は故人の姿を求めて、理性とは無関係にあてどもなく、宇宙のはてばてまで探しまわる。
今にも姿がつかまえられそうな、声がききとれそうな、そのぎりぎりのところまで行って むなしく戻ってくるくやしさ。〉
(神谷美恵子 「生きがいについて」p105)
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