秘めた悲しみ

2018/02/07 Wed 21:02

 大切な娘様を、病いで亡くされた女性がおいでになりました。
その娘様の診療に私も少しだけ関わらせていただきました。
おいでになった女性(お母様)にお掛けする言葉もなく…
しかし、
その女性は感情をあらわにするわけでもなく
「先生、娘が本当にお世話になりました」と。

「秘めた悲しみ」
以前、ご紹介しましたが、私の愛読書「生きがいについて」より、こんな詩をご紹介します。

焼き場で骨を拾う時、
骨壺を抱えて帰る時、
墓の前にたたずむ時、
愛する者の存在が
ただそこにある「もの」だけになってしまったとは
どうしても思えない。
遺された者の心は故人の姿を求めて、
理性とは無関係にあてどもなく、
宇宙のはてばて まで探しまわる。
今にも姿がつかまえられそうな、
声がききとれそうな、
そのぎりぎりのところまで行って
むなしく戻ってくるくやしさ。
         (「生きがいについて」p105)
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