こんなはずじゃなかった

2017/04/05 Wed 18:08

 ETV特集「こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ」 という番組をみました。在宅医療の先駆者早川一光先生のお名前は以前より存じていましたが、その早川先生が癌になり、自ら在宅医療を受ける立場になられ「こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ」 という番組…。以下番組の中のコトバです。(早川先生は)自宅で家族に囲まれて死ぬ「畳の上の大往生」こそ幸せであると説いたのです。しかし今早川さんは自宅のベッドで自ら築いた「在宅医療」を見つめ直していました。(さらに早川先生の今のコトバが続きます)僕が追いかけてきた夢。『畳の上で養生』を『かくのごとく天国だ』と説明しようとしたらそれは煙のように消えていた。在宅療養を経験してわかった。ふりだしや。

「ふりだしや」…本当に重いコトバだと思います。

ちょうどこの番組を見終わった夜、私の携帯電話が鳴り、在宅診療をしている方が息を引き取りました。その方は「もう余計な治療しないで、このまま私を住み慣れたこの家にいさせてほしい」と懇願された高齢の男性でした。娘さんが本当に献身的に看病され、駆けつけた私に、娘さんは目を真っ赤に泣きはらしながら、「先生、父の思いをかなえてくださり、ありがとうございました」とおっしゃいました。息を引き取られた父親と、死の痛手にじっと耐える娘さん。「本物はここにある」と実感しました。

いえいえ、「ありがとうございました」は私の方こそです。また私も「ふりだし」に、戻らなくてはいけません。
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