場の空気
2021/03/27 Sat 21:36
本日未明、ご高齢の女性を看取りました。癌で、ご自宅で静かにお亡くなりになりました。
その方のご主人様も、今から7年前、やはりご自宅で私とご家族で看取らせていただきました。
あれから7年、ご主人様と同じお部屋の同じ場所に介護ベッドが入り、窓から7年前と同じ景色を見ながら、同じ天井を見ながら、同じ空気を吸いながら、奥様はお亡くなりになりました。
今朝、訪問看護師さんとご一緒に看取らせていただいたのですが、この訪問看護師さんが本当にステキな方で、うまく言葉で言い表せないですが、臨終の空気が違いました。穏やかな、優しい、何とも言い表せない空気でした。
なぜ看護師さんはあのような「場の空気」を作れたのでしょうか?
何かしゃべることによって?⇒No、彼女はどちらかといえば無口でした。
(無口ですが、遺されたご家族のコトバに、無言でうなずき、いたわりの思いいっぱいの「コトバ」を使いこなしていました。
テキパキと動くことによって?⇒No、彼女はどちらかというと「ゆったり」と動いていました。
私の好きな(というか目指す)姿に「悲しみの人」というのがあります。
私のように「悲しみなんか知ろうとしない人」ではなく、
よくお会いする「悲しんでいるふりをする人」ではなく、
今日お世話になった看護師さんは「悲しみの人」でした。
私も彼女に学んでいきたいです。
その方のご主人様も、今から7年前、やはりご自宅で私とご家族で看取らせていただきました。
あれから7年、ご主人様と同じお部屋の同じ場所に介護ベッドが入り、窓から7年前と同じ景色を見ながら、同じ天井を見ながら、同じ空気を吸いながら、奥様はお亡くなりになりました。
今朝、訪問看護師さんとご一緒に看取らせていただいたのですが、この訪問看護師さんが本当にステキな方で、うまく言葉で言い表せないですが、臨終の空気が違いました。穏やかな、優しい、何とも言い表せない空気でした。
なぜ看護師さんはあのような「場の空気」を作れたのでしょうか?
何かしゃべることによって?⇒No、彼女はどちらかといえば無口でした。
(無口ですが、遺されたご家族のコトバに、無言でうなずき、いたわりの思いいっぱいの「コトバ」を使いこなしていました。
テキパキと動くことによって?⇒No、彼女はどちらかというと「ゆったり」と動いていました。
私の好きな(というか目指す)姿に「悲しみの人」というのがあります。
私のように「悲しみなんか知ろうとしない人」ではなく、
よくお会いする「悲しんでいるふりをする人」ではなく、
今日お世話になった看護師さんは「悲しみの人」でした。
私も彼女に学んでいきたいです。
愛する人を亡くした時
2021/03/10 Wed 20:51
私の大好きな本に「愛する人を亡くした時」があります。四つの章からできています。
第1章:愛児を失うと、親は人生の希望を奪われる
第2章:配偶者が亡くなると、ともに生きていくべき現在を失う
第3章:親が亡くなると、人は過去を失う
第4章:友人が亡くなると、人は自分の一部を失う
先日、まだ70歳代の男性を看取りました。
急にがんが発見され、病状はどんどん悪化していきました。この方は実は私と20年来の知り合いの方です。
私が主治医をお引き受けし、緩和ケアを行いました。
病状が悪化するなか、私がお伺いすると、「治療はもういいですから、自宅で静かに逝かせてください」とおっしゃられました。
その数日後、お子様、お孫様にお別れをし、その翌日から昏睡となり、最期は奥様と娘様に見守られて逝かれました。
奥様はじめご家族の悲しみの深さは想像を絶するものがあります。
20年も知り合いだった私も心にぽっかり穴が開いてしまったようです。
配偶者が亡くなると、ともに生きていくべき現在を失う
親が亡くなると、人は過去を失う
友人が亡くなると、人は自分の一部を失う
明日は東日本大震災から10年。
ここ数日、テレビ、ラジオ、新聞、ネットとあの日の悲しみに触れないことはありません。
失うとは、喪うとは、悲しみとは…。
第1章:愛児を失うと、親は人生の希望を奪われる
第2章:配偶者が亡くなると、ともに生きていくべき現在を失う
第3章:親が亡くなると、人は過去を失う
第4章:友人が亡くなると、人は自分の一部を失う
先日、まだ70歳代の男性を看取りました。
急にがんが発見され、病状はどんどん悪化していきました。この方は実は私と20年来の知り合いの方です。
私が主治医をお引き受けし、緩和ケアを行いました。
病状が悪化するなか、私がお伺いすると、「治療はもういいですから、自宅で静かに逝かせてください」とおっしゃられました。
その数日後、お子様、お孫様にお別れをし、その翌日から昏睡となり、最期は奥様と娘様に見守られて逝かれました。
奥様はじめご家族の悲しみの深さは想像を絶するものがあります。
20年も知り合いだった私も心にぽっかり穴が開いてしまったようです。
配偶者が亡くなると、ともに生きていくべき現在を失う
親が亡くなると、人は過去を失う
友人が亡くなると、人は自分の一部を失う
明日は東日本大震災から10年。
ここ数日、テレビ、ラジオ、新聞、ネットとあの日の悲しみに触れないことはありません。
失うとは、喪うとは、悲しみとは…。
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