いとおしみの深さは…

2018/11/02 Fri 22:13

 私の友人で、最近お父様を亡くされた方がいます。その友人が深い悲しみの中にあるのに、周りの人が「(お父様が亡くなるのは)順番だから仕方がない」とか「早く前を向いて生きていきなさい」と言われて辛いと訴えられました。2年前、私が父の食道がんで苦しんでいるとき、ある方から「歳だから仕方がないよな」ということを言われたことを思い出し、「順番だから仕方がない」とか「早く前を向いていきなさい」という心無い言葉に、どれほどこの方が辛い思いをしているか心配になりました。そしていつまでこのような心無い言葉が繰り返されるのか…と思いにふけりました。
 先日このブログ「深い悲しみ」の中でお書きした奥様を亡くされた方がたんぽぽ診療所においでになりました。その方が「こんなに悲しいとは思わなかった」「こんなに自分が弱いとは思わなかった」と涙を必死にこらえておられました。私はこの方の前にたたずみながら「この方こそ私の師だ」と痛感していました。私も含めて、口先だけ人を大切にしているようにふるまう人はたくさんいます。私のような偽物ではなく、本当に真から「人をいとおしむ」人はこの方だと痛感しました。
私の好きな言葉に「いとおしみの深さは、経て来た悲しみの深さに比例している」(神谷美恵子「生きがいについて」より)があります。
お父様を亡くされた友人、奥様を亡くされた悲しみに独り耐える人、この人の中にこそ、この言葉があると思います。
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