本当の悲しみ

2018/08/26 Sun 19:49

 先日ラジオから「伊藤和也さん写真展」のお知らせが流れてきました。
静岡県掛川市出身の伊藤和也さんがアフガニスタン東部のナングラハル県で尊い命を失くされてから今年で10年となります。
節目となる今夏、「伊藤和也さん写真展」が開催されています。
伊藤さんは子供たちの写真をたくさん撮られたようです。
和也さんを亡くされたご両親様が和也さんの撮られた子供たちの写真を見てのお言葉に次のようなものがあります。
 「君たちは本当に奇麗でまっすぐな瞳をしていますね。
  その瞳の中に、和也が写っています。
  君たちと一緒に笑っている和也の声が聞こえてきます…」

 昨日、まだ40歳代の方を看取りました。
臨終のとき、お母様がその肩を抱きかかえるようにして、目を真っ赤に泣きはらして、いまにも止まろうとしている息を、ひとつひとつ感じ取っておられた姿が忘れられません。
大切な人を亡くす悲しみ…
本当の悲しみ…
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本当のコトバ

2018/08/23 Thu 22:27

 悲しみに苦しむ方が、幾人もたんぽぽ診療所においでくださいます。
私の前にお座りになり、大切な言葉を発してくださります。

「(大切な人を亡くすと)人生の半分とられた」
「(大切な人を亡くして、1年たつと)本当にいないんだなと、ヒシヒシと感じる」

私自身もそうですが、
本当に苦しい時、本当に悲しい時しか、この気持ちはわからない・・・
しかし、人にケアをしようとするのは
本当に苦しい時、本当に悲しい時はできない・・・?

先日、ご主人が癌で苦しんでおられる奥様が、私の前でやはり悲しみを語って行かれました。
最後に「先生、何か言ってよ」と言われ ました。
私は何も言えない・・・。
奥様の悲しみから出る「本当のコトバ」の前に、私は何も発することができない。

私の好きな歌に「ふれあい」という曲があります。
「悲しみに 出会うたび あの人を 思い出す こんな時 そばにいて 肩を抱いて ほしいと
なぐさめも 涙もいらないさ ぬくもりが ほしいだけ ひとはみな 一人では 生きてゆけない ものだから ...」

一人では生きてゆけない…
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