緩和ケア~しなやかさ
2017/06/29 Thu 21:15
本日、保健所の方とお話しした時、「緩和ケア内科」という標ぼう科ができたと教えていただけました。早速たんぽぽ診療所の標ぼう科に「緩和ケア内科」を申請しました。
今日の朝刊に「終末期、緩和ケア重視」との見出しの記事がありました。「積極治療から転換、学会で相次ぐ」と続きます。その中に私の尊敬する平原佐斗司先生のコメント「治療、緩和のバランスをうまくとる柔軟性が必要」も発見しました。
私は「緩和ケアは、いかに生きるかを考えること」と考えています。以前静岡済生会総合病院に勤務していた頃、動脈硬化の研究をしていて、「動脈も人間も柔軟性(しなやかさ)が大切」と痛感しておりました。今回の事を通して、「緩和ケア~しなやか」を追い求めていきたいです。
今日の朝刊に「終末期、緩和ケア重視」との見出しの記事がありました。「積極治療から転換、学会で相次ぐ」と続きます。その中に私の尊敬する平原佐斗司先生のコメント「治療、緩和のバランスをうまくとる柔軟性が必要」も発見しました。
私は「緩和ケアは、いかに生きるかを考えること」と考えています。以前静岡済生会総合病院に勤務していた頃、動脈硬化の研究をしていて、「動脈も人間も柔軟性(しなやかさ)が大切」と痛感しておりました。今回の事を通して、「緩和ケア~しなやか」を追い求めていきたいです。
悲しみの花
2017/06/19 Mon 23:07
「悲しみの花は、けっして枯れない。それを潤すのは私たちの心を流れる涙だからだ。
生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない。」(「悲しみの秘儀」若松英輔著p126)
この3日で3人の方を看取りました。土曜日の夜、日曜日の夜、そして本日の夕刻…
最期の診察をし、臨終を告げた時、頭を下げるしかありません。そしてその頭をすぐに上げることができません。
亡くなった方にすがり、むせび泣くご家族に…
何も語られない患者さんに…
私は頭を下げ、上げることができません。
大切な人を亡くされた人の、圧倒的な悲しみを前に、頭を上げることができません。
しかし
「誰も自分の悲しみを理解しない、そう思ったとき、あなたの傍らにいて、共に悲しみ、涙するのは死者である。」 (「魂にふれる」若松英輔著p222)
生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない。」(「悲しみの秘儀」若松英輔著p126)
この3日で3人の方を看取りました。土曜日の夜、日曜日の夜、そして本日の夕刻…
最期の診察をし、臨終を告げた時、頭を下げるしかありません。そしてその頭をすぐに上げることができません。
亡くなった方にすがり、むせび泣くご家族に…
何も語られない患者さんに…
私は頭を下げ、上げることができません。
大切な人を亡くされた人の、圧倒的な悲しみを前に、頭を上げることができません。
しかし
「誰も自分の悲しみを理解しない、そう思ったとき、あなたの傍らにいて、共に悲しみ、涙するのは死者である。」 (「魂にふれる」若松英輔著p222)
本当のコトバ
2017/06/17 Sat 22:36
「なんとか67歳の誕生日を迎えさせてやりたい」
がんの奥様を看病するご主人からお聞きできたお言葉です。66歳の奥様はがんの末期でした。病状がすぐれない中、私が往診した時、ご主人様が「明後日が(妻の)67歳の誕生日なんです。なんとか67歳の誕生日を迎えさせてやりたい」と、泣き崩れながらおっしゃりました。その後ご主人の嗚咽をお聞きしながら、私は一言も発することができませんでした。私は顔さえ上げることができませんでした。
「本当のコトバ」
口先だけでなく…、思ってもみない事でなく…、心の底からの叫び、コトバ…
その後奥様に最期の時が訪れてしまいました…
しばらくしてご主人様がたんぽぽ診療所においでくださりました。
「(がんの末期で亡くなることはわかっていても)もう少し生きていてほしかった…」
「本当のコトバ」
がんの奥様を看病するご主人からお聞きできたお言葉です。66歳の奥様はがんの末期でした。病状がすぐれない中、私が往診した時、ご主人様が「明後日が(妻の)67歳の誕生日なんです。なんとか67歳の誕生日を迎えさせてやりたい」と、泣き崩れながらおっしゃりました。その後ご主人の嗚咽をお聞きしながら、私は一言も発することができませんでした。私は顔さえ上げることができませんでした。
「本当のコトバ」
口先だけでなく…、思ってもみない事でなく…、心の底からの叫び、コトバ…
その後奥様に最期の時が訪れてしまいました…
しばらくしてご主人様がたんぽぽ診療所においでくださりました。
「(がんの末期で亡くなることはわかっていても)もう少し生きていてほしかった…」
「本当のコトバ」
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